ポーランド ワルシャワ – 2024年12月19日–ポーランド国防省は、ノースロップ・グラマン社の統合戦闘指揮システム(IBCS)を導入したポーランドのWISŁA中距離防空プログラムについて、最初の部隊が初期運用能力(IOC)を獲得したことを宣言しました。これはノースロップ・グラマン社(NYSE: NOC)が開発したIBCSにとって重要なマイルストーンとなります。
- 米陸軍の公式プログラムでもあるIBCSの導入によって、ポーランドはいちはやく世界の中でも大規模かつ最も高性能な防空ミサイル部隊を運用することになり、また共同の作戦において米軍部隊とポーランド軍部隊とが相互の防空ミサイル防衛能力を統合できるようになります。
- 今年末までには、二つ目の部隊がIOCを獲得する見込みです。
- また、米国政府とポーランド政府は今年 2月に、WISŁA中距離防空プログラムの第2段階に加え、ポーランドの短距離防空システムの近代化プログラムであるNAREWの戦闘管理指揮統制システムの中核としてもIBCSを採用する旨、引合受諾書(LOA)に署名しています。

専門家のコメント:
ノースロップ・グラマン社グローバル・バトル・マネジメント・レディネス部門バイス・プレジデント兼ゼネラル・マネージャーであるケン・トドロフは次のように述べています。「ポーランドがIBCSのIOC獲得を宣言したことは、このシステムの即応性と、部隊が今日そして将来直面するであろう複合的な脅威の撃破を支援する画期的な能力を証明するものです。紛争が絶えない環境において、防空ミサイル防衛システムの近代化を目指す世界中の同盟国やパートナー国からのIBCSへの需要が高まっています。」
IBCSとWISŁAおよびNAREWプログラムの詳細:
2018年、ポーランド政府はWISŁA中距離防空近代化プログラムの中核としてIBCSを選定し、米国の同盟国として初めて同システムを取得しました。ポーランドは昨年、IBCSの基礎運用能力(BOC)の獲得を宣言しました。
ノースロップ・グラマンとポーランド国防省は、2月のLOA署名に先立ち、ノースロップ・グラマンの技術移転を通じてポーランドの防衛能力を強化するオフセット契約を締結しました。これはポーランドの防衛産業がIBCSの重要な防衛テクノロジーを製造・統合・テストすることを支援するものです。
このオフセット契約は、エンジニアリング、製造、サプライチェーン、ロジスティクス、メンテナンスなどの分野でポーランドにハイテク分野での雇用を創出することにより、ポーランドの産業とNAREWとWISŁAのポーランド自身の生産・メンテナンス能力をサポートするものです。ポーランドは米国政府と協力し、ポーランドの産業界とのパートナーシップのもとで設計、製造、納入されるIBCS装備ラックとソフトウェアの納入を行なっています。装備ラックとソフトウェアはオペレーションセンターにインストールされます。このような調達方法は柔軟に適用可能で、ポーランドの産業の大規模な参加と適応を可能にし、ポーランド独自の防空ニーズに対応しています。
IBCSは、製造元、軍種やドメインに制約されず戦闘空間において現在利用可能なアセットだけでなく、将来のアセットも連接する革命的な指揮・統制システムです。オープンでモジュール化された、スケーラブルなIBCSのアーキテクチャを通して、様々なセンサーからのデータを融合し、戦闘空間の完全な単一ピクチャを生成することによって、IBCSは戦闘部隊がこれまで有したことのない能力をもたらします。この即応能力は、戦闘部隊には敵を撃破する最適な対処方法を決定するための時間的余裕をもたらすだけでなく、統合かつ複数国によるマルチドメインのオペレーションを可能にする基盤的要素になります。IBCSは現在生産段階に入っており、ポーランドに配備されています。また米陸軍の防空ミサイル防衛の近代化の取組みの重要な一部としてグアム防衛のための配備が計画されています。
ノースロップ・グラマン社について
ノースロップ・グラマンは、航空宇宙と防衛技術分野におけるグローバルなリーディングカンパニーです。時代を切り拓く弊社のソリューションは、カスタマーが世界と繋がり、また世界を守るために必要な能力を提供し、人類の探究の境界を広げています。カスタマーの最も困難な問題を解決するという共通の目的を原動力として、弊社の従業員は可能性の限界に日々挑戦しています。