カルフォルニア州レドンドビーチ – 2022年4月13 日 – ノースロップ・グラマン社(NYSE: NOC)と共同で製造されたNASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が完全な観測開始に向けてさらに一歩近づきました。ノースロップ・グラマンの極低温冷凍技術を使用したシステムは中間赤外線観測装置(MIRI)を作動可能な極低温まで冷却することに成功しました。これは科学観測の開始に向けての重要な一歩となります。

ノースロップ・グラマン社のジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡プロジェクトのチーフエンジニアであるチャーリー・アトキンソンは次のように述べています。「MIRIがその作動に必要な低温まで冷却されたことは、今後数年間にわたってジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が解き明かしていくであろう驚嘆するようなたくさんの発見への大きな一歩であるだけでなく、科学全体にとって大きな前進でもあります。この素晴らしいマイルストーンへの到達は、長年の科学者と技術者たちによる研究開発への献身的な努力の結果なのです。」
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の 極低温冷凍機 はMIRIの作動に適切な極低温を作り出し維持する冷蔵庫としての役割を担う先進的な装置です。宇宙望遠鏡の各種のセンサーは、極低温冷凍機によって非常に低い温度に維持されることによって、宇宙を観測し、何十億年も過去の光を捉えることができます。これまでノースロップ・グラマンは50台以上の宇宙空間用の極低温冷凍機を納入しており、宇宙軌道上での合計累積作動時間は300年に達します。

この3ヶ月間、MIRIを含むジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測機器は、宇宙空間で巨大な サンシールド に守られ自然にマイナス183℃まで冷却されてきました。テニスコートほどの大きさのサンシールドは太陽・地球・月、そして宇宙望遠鏡本体からから放出される光と熱を遮って、望遠鏡を保護しています。先週、MIRIは作動可能な極低温であるマイナス266℃以下に達しました。
設計から始まり、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の実物を作り出すまでにはNASA、国際パートナー、そして産業界による非常に大きな協力の努力がありました。これまで製造された最も巨大で複雑かつパワフルな宇宙望遠鏡であるジェームズ・ウェッブには、革命的な光学器、検知器、そしてMIRIの先進的極低温冷凍機といった10もの技術発明が使われています。
NASAのゴダード宇宙飛行センターのクリーンルームで、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡に搭載されるMIRI(米国メリーランド州グリーンベルト)
写真提供:NASAゴダード宇宙飛行センター
ノースロップ・グラマン社は、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡プログラムの企業チームを率いています。NASAは、欧州宇宙機関やカナダ宇宙庁を含む国際パートナーシップをまとめてきました。NASAのゴダード宇宙飛行センターはこのプロジェクトをマネージし、宇宙望遠鏡科学研究所は科学とミッションのオペレーションと地上ステーションの開発の責任を負っています。
ノースロップ・グラマン社について
ノースロップ・グラマンは、グローバル・セキュリティ及び人類にとっての新たな発見に活動の重点を置くテクノロジー企業です。時代を切り拓く弊社のソリューションは、顧客が米国及び同盟国と結びつき、発展し、自らを守るために必要な能力を提供しています。顧客の最も困難な問題を解決するという共通の目的を原動力として、弊社の9万人の従業員は可能性の限界に日々挑戦しています。